今回も前回に引き続き昭和の名灸師といわれた故・深谷伊三郎先生の著書「お灸で病気を治した話」からです。

深谷先生は随分白内障の患者さんの治療も手掛けていたようで、多くの成功例を持っておられるようです。

使ったツボは「角孫(かくそん)」、「聴宮(ちょうきゅう)」を中心に、「肩外兪(けんがいゆ)」、「膏肓(こうこう)」、「膈兪(かくゆ)」、「「肝兪(かんゆ」」などを使って治していたそうです。

 

治り方は、視界の中心から見えるようになるのではなく、端の報から徐々に見えるようになると書かれています。

一般的な他の疾患も私の経験からも、悪い部分の周囲から治っていき、最後に中心部が治ることが多いですね。

 

そして、更に深谷先生は治らない患者の見分け方にも触れています。

それは、患者の爪に斑点がある場合は治らないと言っておられます。

爪全体に黒ずんだ汚れがあったり、まだらのシミ、ポツポツとした斑点など、そのいずれかがあっても必ず治せないと経験によりわかっているそうです。

 

我々現代の鍼灸師も、この観察力を見習わないといけませんね。

 

 

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